「のどが痛くて、熱があるので来ました」
「では、いつ頃からどのくらいの熱が出ていましたか?」
「いえ、測っていませんが寒気がしたので熱があったと思います」
外来で、よくこのようなお話になることがあります。
今季は、現在まで例年よりも長期にわたって
インフルエンザの流行期が続いている印象があります。
インフルエンザの簡易テストを行うタイミングに関しては、
一般的には発症から数時間経過した(12時間から48時間)時期に
検査を行うことが理想的とされています。
ここで気をつけておきたいことは、
① 発症後早期に検査を行った場合には、その結果が陰性であっても
「インフルエンザにかかっていない」と100%は言いきれない
② 成人の場合、保険上同月に2回までの検査しか認められていないので、
2回目の検査は発症後12時間経過してから(48時間以内に)行うべき
という点です。
「発症」という点でも、実際は初期のかぜ症状からが「発症」ですが、
診察上は「平熱より約1.5℃以上の発熱が起こってから」
というふうに個人的にはしています。
今年はインフルエンザのA型・B型が同時に流行していて、
時期をずらして両方にかかるかたも少なくないようです。
よいタイミングで受診すると、
検査の苦痛の回数も費用も少なくて済みますので、面倒ではありますが、
「風邪の症状を自覚したら定期的に体温を測る」
という習慣を身につけておくほうが安心かと思います。